平成18年度
授業科目 担当教員 開講期
生物応用化学実験3 桑田 茂樹・河村 秀男 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
16470 4年 生物応用化学科 必修 1.5単位
授業概要
 物理化学及び機器分析、セルフプランニングの実験を組み合わせて行う。 
物理化学実験:物理化学1、2及び生物物理化学1の授業で学習する内容から、特に重要な基礎的法則に関する実験をテーマとして取り上げ、法則の物理的意味を理解させることを目的とする。
機器分析実験:機器分析の授業で学習する分析機器の中で、特に汎用性のある機器を用いた実験をテーマとして取り上げ、操作方法、分析原理を理解させることを目的とする。
 セルフプランニング実験:実験テーマ名と概要から自ら実験方法を考え実験する活動を通して問題発見能力や問題解決能力を養う。

  到達目標
   ・1.分光光度計、ガスクロマトグラフ、pHメータの測定原理を把握し、正しく操作できること。
   ・2.実験テキストを読み、中和滴定及び酸化還元滴定等の実験操作を正しく行うことができること
   ・3.実験データを記録・整理し、図にプロットできること。
   ・4.理論式に基づき実験データを解析し、目的とする物理量を求められること。
   ・5.セルフプランニング実験において与えられた課題を解決するための問題点を発見できること。
   ・6.セルフプランニング実験において問題解決のために実験方法の改善・工夫ができること。
   ・7.実験方法、実験結果、考察をレポートにまとめ、説明できること。
教科書
生物応用化学実験3テキスト 新居浜高専・生物応用化学科編集
物理化学実験法 後藤廉平 他著 (共立出版)
セルフプランニング実験の取り組み方 新居浜高専・生物応用化学科編集
参考書
入門機器分析化学 庄野利之・脇田久伸 編集 (三共出版)
物理化学実験法 鮫島実三郎 著 (裳華房)
セルフプランニング実験の参考書については科目担当者から別途指示される。
授業の進め方
前期(4,5,6月)と後期(12,1,2月)でクラスの半数ずつが機器分析、物理化学に関す る実験(生物応用化学実験3:以下、実験3)と化学工学、生物工学に関する実験(生物応用化学実験4:以下、実験4)に分かれて受講する(合計18週)。
上記以外の期間は、実験3,4の共通実験であるセルフプランニング実験を行う(12週)。レポートの提出期限は、原則として実験終了後1週間以内とする。
授業内容
 第1週〜第9週(前班)、第22〜30週(後班) <物理化学、機器分析の実験>
第1週 実験装置、実験操作及び実験における注意点についての説明
<機器分析実験>
1. 分光光度法
  実験1:過マンガン酸イオンの吸収スペクトルの測定及び示差法による高濃度過マンガン酸カリウムの
     定量法
  実験2:pH指示薬ブロモチモールブルー(BTB)の酸解離定数の決定
2. ガスクロマトグラフ分析法
  実験1:空気中の酸素と窒素の定量及び有機化合物の定性、定量(絶対検量線法)
  実験2:未知サンプルの定性、定量及び昇温クロマトグラフ法
3. 電位差滴定法
  実験1:シュウ酸−水酸化ナトリウム、塩酸?炭酸ナトリウムの中和滴定
  実験2:過マンガン酸カリウム−硫酸第一鉄アンモニウム(モール塩)、チオ硫酸ナトリウム−ヨウ素
     の酸化還元滴定
<物理化学実験>
1. 安息香酸の溶解度と溶解熱
2. 過酸化水素の分解反応速度
3. シュウ酸の活性炭への吸着
第10週〜第21週 <セルフプランニング実験>
1回目 セルフプランニング実験の説明、テーマ選択
2,3回目 セルフプランニング実験を行なうにあたっての事前講義、実習
4〜11回目 実験方法調査・立案と実験(問題発見とその問題の解決する活動を行う)
12回目 活動報告発表会
成績評価の方法
物理化学実験及び機器分析実験(50%:技能習熟度を含む実験結果(20%)、口頭試問等を含むレポート(30%))、セルフプランニング実験(40%:活動報告レポート(20%)、実験ノート(20%))、受講態度(10%)の項目について評価を行なう。
学生へのメッセージ
 実験を行なう前にあらかじめテキスト、参考書を良く読み、実験手順、各操作の目的を理解しておくことが大切である。実験を単なる手作業で終わらせてはいけない。レポートは自分のメモではなく、行なったことを他人に報告することが目的であり、読み手が理解しやすいように工夫して書くこと。口頭試問においては、理解したことを自分の言葉で説明できるように心掛けることが大切である。
 セルフプランニング実験では、実験方法を学生自ら考え、解決すべき問題の発見とその問題を解決するという技術者にとって必要不可欠な活動を行う。Open-Endedな課題への取り組み方を学んだ上で、どうアプローチし、どう解決していくかを自分で考えることが重要となる。
学習・教育目標
(生産工学)
  学習・教育目標
(システムデザイン工学)
  学習・教育目標
(生物応用化学)
B-5,D-1