平成18年度
授業科目 担当教員 開講期
機能性材料学1 矢野 潤 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
61171 2年 生産工学専攻 選択(SM) 2単位
授業概要
白川先生のノーベル化学賞受賞で注目をあびた導電性高分子について、その基礎と応用について理解する。基礎についてはレドックス電位、導電性の電位依存性、色調の電位依存性、導電性の酸化状態による変化、イオン交換機能などの発現原理を理解する。応用については、二次電池、エレクトロクロミックディスプレー、センサなどへの利用とその原理について理解する。
  到達目標
   ・電気化学を基礎とした測定法によって、1)導電性高分子の作製方法とその理論、2)レドックス挙動、3)電子的な構造変化、
   ・4)二次電池やエレクトロクロミックディスプレーなどの応用と機能評価について習得する。
教科書
導電性有機薄膜の機能と設計 山下和男・木谷 晧 (共立出版)
参考書
導電性ポリマー 吉村 進 (共立出版)
高分子の電子論 田中一義 (共立出版)
授業の進め方
教科書、各講義ごとに配布されるプリント、板書に基づいて講義を行う。適宜、試料や実用化されたものの演示実験を行い、理解を深める。また電気化学的測定法については演習などにより理解を深める。口頭試問、演習時間の時間を設ける。
授業内容
1 電気化学測定と電気化学的性質を利用した機能応用
2 電極反応の速度論(電荷移動律速と物質移動律速)
3 電気化学的測定法の実際(電解セルの構成と原理)
4 電極反応の速度論(電荷移動律速と物質移動律速)
5 サイクリックボルタンメトリの理論と測定
6 サイクリックボルタンメトリを用いた機能評価
7 導電性高分子の種類と合成(化学的方法)
8 導電性高分子の種類と合成(電気化学的方法)
9 各種分光学的測定と導電性高分子の分子構造
10 導電性高分子の電子伝導機構
11 導電性高分子のレドックス反応と水晶振動子マイクロバランス法
12 クロノクーロメトリ(充放電特性)と二次電池
13 クロノアンペロメトリとECDの機能評価
14 導電性高分子の基礎・応用研究の動向
15 期末試験
成績評価の方法
中間試験および期末試験を80%、課題、口頭試問の評価を20%として決定する。
学生へのメッセージ
化学-1、化学-2で学んだ物質とエネルギー、酸化還元反応についての理解が必要です。復習をしておいて下さい。ノーベル賞に輝いた白川先生、MacDiarmid教授の業績なども私がお聞きしたことも含めて紹介させていただきます。
学習・教育目標
(生産工学)
A-2 学習・教育目標
(システムデザイン工学)
  学習・教育目標
(生物応用化学)