平成18年度
授業科目 担当教員 開講期
材料強度物性 高橋 知司 前期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
61150 1年 生産工学専攻
(材料系)
選択(SM-Z) 2単位
授業概要
材料の機械的性質は原子の結合と結晶の不完全性(格子欠陥)を考慮して初めて理解される。本講義では原子の構造と結合力、またそれを切り離すための理想強度および結晶の塑性変形について説明する。そして、点欠陥、転位等の基本的な格子欠陥およびそれらの欠陥と関連する材料中における原子の拡散について論ずる。次に、固溶強化、加工硬化、微粒強化等、材料の強化機構について講述することにより、材料強度を原子論的立場から理解させることを目標とする。
  到達目標
   ・原子の構造と簡単な量子論について説明できること。
   ・原子中の電子のエネルギ−と原子間力および原子の結合の種類について説明できること。
   ・結晶の理想強度について理解し、結晶の塑性変形についての概略が説明できること。
   ・刃状転位とらせん転位の原子の構造について理解し、それらの転位の応力場とエネルギ−について説明できること。
   ・点欠陥、転位等の格子欠陥と関連する原子の拡散、その法則および合金強化のための拡散の応用例について説明できること。
   ・金属材料の強化法について説明できること。
教科書
配布プリント
参考書
基礎 材料工学 渡邊慈朗 他著 (共立出販)
材料科学1  C・R・バレット 著 井形直弘 訳 (培風館)
材料強度物性  田村今男、堀内良 編 浅野滋 他著 (オーム社)
授業の進め方
授業は材料科学関連の復習と問題演習を中心に行いながら、プリント・板書を中心に授業を進める。
授業内容
1 固体の性質と構造
2 原子の構造、簡単な量子論
3 原子中の電子のエネルギー
4 原子間力, 原子の結合様式
5 結晶の理想強度1
6 結晶の理想強度2
7 結晶の塑性変形
8 中間試験
9 結晶の欠陥、点欠陥とそのエネルギー
10 線欠陥(転位)、転位の応力場とエネルギー
11 点欠陥と拡散、拡散の法則
12 拡散係数の決定
13 金属材料の強化法1(加工硬化など)
14 金属材料の強化法2(析出強化,分散強化,繊維強化)
15 期末試験
成績評価の方法
試験70%、小テスト15%、レポート点10%, 受講状況5% の割合で評価する。
学生へのメッセージ
本講義に関連する内容の復習のため、頻繁に問題演習を行うので、グラフ用紙、電卓を持参のこと。また、3週に一度、レポート問題を課すので、問題解答するに当たっては、参考書等、丸写しするのではなく、自分の言葉で書き、文章力を養って欲しい。
学習・教育目標
(生産工学)
A-2 学習・教育目標
(システムデザイン工学)
  学習・教育目標
(生物応用化学)