授業科目 担当教員 開講期
環境化学特論
(Advanced Environmental Chemistry)
兵田 俊治・中川 克彦・早瀬 伸樹 集中講義
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
63170 1年、2年 生物応用化学専攻 必修 1単位
授業目標
 環境化学特論では、化学技術者に必要な環境問題に関する素養、すなわち、環境問題に関する知識と考え方を化学の立場から習得することを目的とする。まず、(1)人間活動に関する、化学物質による環境汚染や地球温暖化などの地球環境問題、(2)資源・エネルギーとの化学の関連性やリサイクルの化学、をとりあげ、解説する。さらに、グリーンケミストリー(環境にやさしい化学)の理念およびその実際を概説し、環境保全と人間の健康安全をはかり、社会を持続可能とするには化学技術をいかに利用すべきかを理解させる。
教科書
なし
参考書
グリーンケミストリー  渡辺正・北島昌夫 訳  (丸善株式会社)
授業の進め方
具体的事例を多く紹介しつつ、質疑応答を頻繁に行いながら講義する。5時間ずつ3日間の集中講義とする。
授業内容
1 身の回りにおける環境問題について考えてみよう(新居浜地区)
2 新居浜地区における環境問題への取り組み(対策)
3 技術者としての環境倫理について(グリーンケミストリー)
4 製造現場における環境への取り組み(化学物質管理、リスクアセスメント、MSDS)
5 日本における環境問題について考えてみよう(京都議定書)
6 持続的社会のための化学技術について考えてみよう(グリーンケミストリー12ヶ条の議論)
7 環境への負荷が少ない化学物質をデザインする1(毒性、安全性など)
8 環境への負荷が少ない化学物質をデザインする2(PL法、廃棄処理法など)
9 資源の有効利用について(原料の有害性、枯渇原料、バイオマス、リサイクルなど)
10 化学反応の工業化への取り組み(物質収支、反応タイプ)
11 持続的社会のためのバイオテクノロジーの目指すところ
12 微生物による環境浄化とは(バイオレメディエーションの紹介)
13 バイオマスとは(生物による廃棄物、生産系、自然系;生物学的変換として嫌気・好気培養、コンポスト化)
14 バイオマテリアルとは(バイオ精錬、食品ゴミの活用など)
15 バイオ・プロセスによる物質の合成(製紙汚泥からの化学品生成など)
成績評価の方法
講義期間終了後1週間以内に提出する、各講師からのレポート課題を100%とする。
学生へのメッセージ
これまでの本科の講義・実験さまざまな所で環境問題がとりあげられてきた。それだけ環境問題は身近ながら重要な問題なのである。本科目では、化学や生物工学に携わる者として何ができるのか、何をすべきか、深く掘り下げてみて欲しい。本科目は隔年開講であり、平成17年度は開講される。
学習・教育目標
(生産工学)
  学習・教育目標
(システムデザイン工学)
  学習・教育目標
(生物応用化学)
A-1、B-4