授業科目 担当教員 開講期
塑性加工学
(Plastic Working and Forming)
林 洋一郎 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
11311 5年 機械工学科   2単位
授業目標
塑性加工学は、基礎と応用が結びついた学問であるが、基礎としては塑性力学、応用としては、素材の製造は勿論、われわれに身近な製品の加工法を学ぶ学問である。従って、まず基礎となる応力、ひずみの定義から始まって、材料の塑性変形の特徴、塑性力学の基礎理論を理解し、習得する。その後に、工業的に素材の製造法として広く用いられている曲げ、鍛造、圧延と言った加工法、更に、自動車や飲料缶などの身近な製品を製造する板材の成形加工法等、塑性加工の理論と実際を学ぶ。
教科書
基礎からわかる塑性加工  長田 修次・柳本 潤 著 (コロナ社)
参考書
 塑性学と塑性加工  葉山 益次郎 著 (オーム社)、
新編塑性加工学  大矢根 守哉 監修 (養賢堂)
金属塑性加工学  加藤 健三 著 (丸善)  その他多数
授業の進め方
授業は、教科書・プリント・板書を中心に講議で進めるが、主要な章毎に演習問題をやり、理解度の向上を図ると同時に、実際の工場における生産ラインの実態や最新新技術の情報を、ビデオを使用して理解させる。
授業内容
前期 後期
1 塑性加工の意義・種類と分類 1 圧延の変形機構、影響要因と用語の定義
2 金属材料の塑性変形と応力とひずみの定義法 2 ロールに作用する力と圧延トルク、パワー
3 変形抵抗・降伏応力に影響する材質特性 3 圧延機の構造と圧延機の形式
4 演習問題による復習 4 薄板と厚板等の板圧延法と、形状制御法
5 塑性力学の基礎理論として、応力と応力の釣り合い条件、変形及びひずみ 5 形材の孔型圧延とユニバーサル圧延
6 降伏条件、応力とひずみの関係 6 棒・線及び鋼管の圧延法
7 演習問題による総復習 7 演習問題による総復習
8 中間試験 8 中間試験
9 曲げ加工の種類、板材の曲げ変形、板のロール成形、矯正、管・形材の曲げ変形 9 引抜き加工法の変形機構・加工法と理論
10 曲げ変形に関する初等理論 10 押し出し加工法の変形機構・加工法と理論
11 鍛造加工の効果と分類 11 せん断加工法の原理と加工法、形状精度確保法
12 鍛造加工の基礎 12 板の成形加工法の種類と変形機構
13 各種鍛造機械と、鍛造作業方法 13 深絞り加工法、張出し加工法、しごき加工、スピニング加工法
14 演習問題による総復習 14 演習問題と総復習
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験の結果で評価する。
学生へのメッセージ
塑性工法は、あるゆる工業における素材の製造法、及びわれわれに身近な各種製品の加工法を工学的に、また学問的に学ぶ科目ですので、工学的基礎知識としても専門知識としても、極めて重要です。そのため、主要な章毎に復習の意味から演習問題を出しますので、それをしっかり行い、理解していくことが大切です。
学習・教育目標(複合融合)  A2 学習・教育目標(生物応用化学)