授業科目 担当教員 開講期
回路理論1
(Circuit Theory 1)
井門 英司 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
17331 2年 電気情報工学科 必修 2単位
授業目標
回路理論1では、交流回路の入門として、正弦波交流の電圧・電流、基礎的な回路素子の性質と表し方、代表的な接続法の回路に対する計算法を、専門用語を含めて講義する。
そして、主要関連科目「回路理論演習」での演習を通して理解を深め、基本的な交流回路の計算ができる力を身につけることを目標とする。
教科書
標準 電気基礎(下)  加地正義 著  (オーム社)
参考書
標準 電気基礎(上)  加地正義 著  (オーム社)
授業の進め方
(1)教科書に沿って講義を進め、途中に例題演習、臨時試験を実施する。
(2)問題の演習は、主に関連科目「回路理論演習」で行う。
授業内容
前期 後期
1 正弦波交流の周期、周波数、角周波数 1 直列共振回路、共振周波数
2 正弦波交流の瞬時値、最大値、平均値 2 インピーダンスの直列接続
3 正弦波交流の実効値、位相 3 RL並列回路の電圧・電流、ベクトル図
4 正弦波交流の和(瞬時値) 4 アドミタンス・コンダクタンス・サセプタンス
5 ベクトル表現(直交座標、極座標) 5 RC並列回路の電圧・電流、ベクトル図
6 ベクトルと複素数、虚数単位jの働き 6 LC並列回路の電圧・電流、ベクトル図
7 正弦波交流の和・差(ベクトル、複素数) 7 並列共振回路、共振周波数
8 中間試験 8 中間試験
9 記号法による計算(1)抵抗だけの回路 9 インピーダンス・アドミタンスの直並列接続による合成インピーダンス・アドミタンス
10 記号法による計算(2)自己インダクタンスだけの回路 10 同上(2)
11 記号法による計算(3)静電容量だけの回路 11 交流の瞬時電力、平均電力
12 RL、RC直列回路の電圧・電流、ベクトル図 12 有効電力、皮相電力
13 インピーダンス・抵抗・リアクタンス 13 力率、無効電力
14 RLC直列回路の電圧・電流、ベクトル図 14 複素電力
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
(1)定期試験・臨時試験  80%  (2)課題提出物 20%
学生へのメッセージ
(1)正弦波交流の取扱いでは、記号法による複素数の計算とベクトル図による位相の表示が不可欠です。そのために、2年の「回路理論演習」、「電気数学A」と合わせて、電気的な感覚と計算力を養います。
(2)交流は電気回路の主要部分であり、3年の「回路理論2」、4年の「電気機器A」、「回路理論3」、5年の「電気機器B」に必要ですので、ここでの学習が、上級学年での理解を助けることになります。
(3)無線従事者・電気工事士・電気主任技術者関連科目である。