授業科目 担当教員 開講期
電気回路3
(Electric Circuits 3) 		稲見和生 前期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
13230 4年　電子制御工学科 必履修 1単位　
授業目標
電気回路とは、回路上の動作を数学手法により表現するものであり、電磁気学と共に電気工学系の基礎理論である。電気回路3では電力伝送、電気機器などで必要となる三相交流の基本概念および三相回路の電圧・電流の関係や電力に関する理解を深める。また、高周波回路の基礎である分布定数回路の基本概念および分布定数回路に生じる現象について理解を深める。　
3年生において学んだ電気回路上の電圧・電流に関する表示法、すなわち、
　　（1）時間変数を用いた瞬時式、（2）複素表示式および直交座標表示と極座標表示の関係、（3）フェーザ（ベクトル）表示
などを用いて、先に述べた事項に関する解析手法を身につけることを目標とする。
教科書
小亀、石亀著　基礎からの交流理論　　電気学会
参考書
詳解　電気回路演習　上、下　木下眞二郎著　（共立出版）
授業の進め方
あらかじめ毎回の学習目標が分かる問題をプリントで配布し、これを解答する形で授業を進める。
その際、質問をしながら、学生の理解度に合わせて授業を展開する。質問に答えられた場合は加点評価する。授業態度が悪い場合は減点評価する。
授業内容
1 　多相交流の基礎（瞬時式表示）
2 　三相交流の表示法（複素表示、フェーザ表示）
3 　三角結線と電圧・電流の関係（R、RL、RC負荷の場合）
4 　三角結線と電圧・電流の関係（三角結線負荷の場合）
5 　星形結線と電圧・電流の関係（星形結線の場合）
6 星形結線と電圧・電流の関係（三角結線負荷の場合）
7 　三相電力（有効電力と無効電力）
8 　<前期中間試験>
9 　分布定数回路の基本概念と方程式
10 　分布定数回路の基礎（線路定数）　　　　
11 端子条件を与えた場合の電圧、電流（1）
12 　端子条件を与えた場合の電圧、電流（2）
13 反射係数と位置角
14 　等価4端子網
15 　<前期末試験>
成績評価の方法
100×（定期試験＋質問解答点ー授業態度点）／（100＋質問解答点）　　授業態度の悪い者は1回5点を原則として減点評価する。
学生へのメッセージ
1）電気回路の問題を解答する場合に必要である、複素数に関する加減算、乗除算および複素数を用いて別の複素数を表示する方法に習熟していること。
　2）あらかじめ、次回の授業に関するプリントを配布する。予習をしておき質問に答えられるようになっておくこと。
　3）3年次の電気回路2から続き、4年後期の電気回路4へ続く。
なお、本科目はJABEE認定プログラム電子工学コースの学習・教育目標（B）に関する能力を培う。
学習・教育目標(デザイン工学) B 学習・教育目標(生物応用化学)