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【7/18】「瀬戸内シップリサイクルセミナー」が開催されました。

 環境や作業員の安全に配慮する「シップリサイクル条約」に適合した船舶の解体とその研究を、一般社団法人えひめ東予シップリサイクル研究会(代表理事:環境材料工学科日野孝紀准教授)が中心となって、平成23年に東京・船の科学館で展示されていた旧青函連絡船「羊蹄丸」の譲渡を受け、進めていました。

 7月18日(金)、「瀬戸内シップリサイクルセミナー」(一般社団法人えひめ東予シップリサイクル研究会主催、本校及び一般財団法人日本海事協会共催)が開催され、これまでの活動報告やシップリサイクルを巡る世界的情勢、今後の課題等についてセミナーが行われました。

 セミナーは、新居浜市の本田参与(石川勝行市長代理)のご挨拶から始まり、国土交通省海事局の上園国際業務室長からシップリサイクル条約についての国際的な動向並びに室蘭工業大学清水教授から国内における先進的な取組をしている室蘭市でのシップリサイクルを紹介する基調講演がありました。また、日本海事協会の平田氏からは世界最大の船級協会として船舶の製造から解体までの一生を支える取組について講演があり、最後に日野准教授から「羊蹄丸」の解体を通じた新居浜を中心とした瀬戸内地域の取組について報告がありました。閉会の挨拶で鈴木校長は、「羊蹄丸の解体研究は学生への教育、産学官の連携など幅広い成果を得た大きな事業となった。今後もものづくりの町・新居浜を牽引する取組をしてほしい」と述べました。

 当日は造船会社や製造業等の関係者、環境材料工学科の学生、地域の方を中心に112名の参加があり、造船業が盛んな瀬戸内地域における関心の高さが伺われました。

 セミナーは日本のシップリサイクルに関係する専門家が集まったことで、ハイレベルなものとなり、シップリサイクル研究の方向性を考える大変貴重な時間となりました。

会場の様子
新居浜市参与 本田龍郎氏(石川勝行市長代理)挨拶
国土交通省海事局船舶産業課
国際業務室長 上園政裕氏
「シップリサイクルに関する国際動向」
室蘭工業大学 清水一道教授
「室蘭市におけるシップリサイクルの事業化への歩みと今後の展望」
一般財団法人日本海事協会研究開発推進室
シップリサイクル事業推進チーム次長 平田純一氏
「我が国のシップリサイクル研究の現状とあるべき姿」
新居浜工業高等専門学校 日野孝紀准教授
(一般社団法人えひめ東予シップリサイクル研究会代表理事)
「旧青函連絡船羊蹄丸のシップリサイクル」
鈴木幸一校長の閉会挨拶
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